府中でホームページ制作を頼むときの費用は、20万円台で収まることもあれば、100万円を超えることもあります。

「相場はいくらですか」と聞かれてすぐに答えられないのは、同じ「ホームページ一式」という言葉が、会社によってまったく違う中身を指しているからです。

筆者は販促の手伝いをしている関係で、事業者の方が何社かから取った見積書を見せてもらう場面がよくあります。
金額の差がどこから生まれているのかは、項目の名前を眺めているだけでは分かりません。

この記事では、ホームページ制作の費用がどういう内訳でできているのかを、頼む側の目線で整理します。

見積もりの金額は、どこで差がつくのか

最初に押さえておきたいのは、制作費のほとんどが人件費だということです。

材料を仕入れる仕事ではないので、費用は「誰が、何時間、その仕事に関わるか」でほぼ決まります。
同じ会社に頼んでも条件が変わると金額が動くのは、そのためです。

金額に効いてくる条件は、だいたい次の5つです。

条件費用が下がる方費用が上がる方
ページ数3〜5ページ10ページ以上
デザイン既存の型に当てはめる一から設計する
原稿店側が用意する制作会社が取材して書く
写真手持ちの写真を使う撮影に来てもらう
仕組み問い合わせフォームだけ予約、会員登録、通販

このうち見落とされやすいのが、原稿と写真です。

「文章はこちらで用意します」と言ったまま3ヶ月書けずにいる、という話は珍しくありません。
制作が止まる原因のかなりの部分がここにあるので、自分で書ける見込みが立たないなら、最初から頼んでしまった方が結果として早く終わることもあります。

金額の幅については、筆者が相談の場で見てきた見積書の範囲を書いておきます。
数ページの小さなサイトで20万円台から40万円くらい、店や会社の紹介がひと通り入って10ページ前後になると40万円から80万円くらい、という見積もりをよく見ます。

ただ、これは統計ではありません。
業種も条件もばらばらな見積もりを見てきた印象なので、目安以上のものとしては受け取らないでください。

このほかに、初期費用をゼロにして月額数千円で持たせる形を出している会社もあります。
毎月の負担は軽くなりますが、契約期間の縛りがあったり、やめたときにサイトが手元に残らなかったりするので、契約の条件は先に確かめてください。

見積書に並ぶ項目は、何の作業に対する費用なのか

見積書を開くと、聞き慣れない項目が縦に並びます。
それぞれが何の作業を指しているのかが分かると、金額の意味も見えてきます。

項目名の例何に対する費用か
企画費・ディレクション費打ち合わせ、構成の設計、制作全体の進行管理
デザイン費見た目を作る作業。トップページと下層ページで単価が分かれることが多い
コーディング費・実装費デザインを、ブラウザで表示できる形に組む作業
CMS構築費公開後に自分で更新できる仕組みを入れる作業
原稿制作費載せる文章を書く作業
撮影費写真の撮影。出張費やカメラマンの手配料が別になることもある
初期設定費ドメインとサーバーの設定、公開までの作業

デザイン費とコーディング費が分かれているのは、作業も担当者も別だからです。
見た目を決める人と、それを実際に動く形に組む人は、多くの会社で違います。

CMS構築費は、公開したあとに店側が自分で文章や写真を直せるようにするための費用です。
ここを省くと初期費用は下がりますが、営業時間をひとつ直すのにも制作会社に連絡することになります。

問題になりやすいのは、こうした内訳が書かれず「ホームページ制作一式 50万円」とだけ書かれた見積もりです。

何にいくらかかっているのかが分からないので、他社と比べられません。
あとから「そのページは含まれていません」という話になっても、書面で確かめようがない。

内訳が出ていない見積もりは、遠慮せず分けて出し直してもらってください。
嫌がる会社なら、その時点で外していいと筆者は思います。

複数の見積書を並べて比べるときにどこを見るかは、以下の記事で解説しております。

関連記事: 制作会社の見積書はどこを見るべきか|比較で確認する5項目

公開したあとに、毎年いくらかかるのか

制作費は一度きりの支払いですが、ホームページは公開してからも費用がかかり続けます。

必ずかかるのが、ドメインとサーバーの代金です。

ドメインは住所、サーバーは土地にあたるもので、どちらも借り続けるかぎり毎年の支払いが発生します。

たとえばムームードメインの価格表では、新規の取得料と翌年以降の更新料が次のようになっています(2026年9月時点)。

ドメイン新規取得更新
.com770円1,728円
.jp990円3,344円
.co.jp950円4,378円

見てのとおり、取得の年より更新の方が高くなります。
最初の安さで選ぶと、2年目から思っていたより高いと感じることになるので、更新料の方を見て決めてください。

サーバーは、エックスサーバーのスタンダードプランで月額990円から、初期費用は0円です(キャンペーン適用時の価格。時期によって変わります)。
独自SSLは無料で使えます。

ドメインとサーバーを合わせると、小さなサイトなら年間1万5千円から2万円くらいが目安になります。

これとは別に、制作会社との保守契約の費用がかかることがあります。

保守費用は会社によって中身がかなり違います。
サーバーの管理と障害対応だけの契約もあれば、毎月の更新作業や文章の差し替えまで含む契約もあります。

月額いくらという数字だけを比べても意味がないのは、この中身が揃っていないからです。
契約する前に、何が含まれていて、何が別料金なのかを一覧で出してもらってください。

府中で頼むと、都心より安く済むのか

地方や郊外の会社に頼むと安くなる、という話を聞くことがあります。

筆者は、これをあまり当てにしない方がいいと思っています。
制作費を決めるのは事務所の所在地ではなく、その仕事に何人が何時間関わるかだからです。

フリーランスが一人で請ける場合と、ディレクター、デザイナー、実装担当が分かれている会社に頼む場合とでは、同じ内容でも金額が変わります。
広告代理店を経由すると、そのぶんの管理費も乗ります。

府中の会社を選ぶ利点は、金額そのものより、打ち合わせにかかる手間の方に出てきます。

対面で話す回数が増えても、移動の時間と交通費が積み上がりません。
写真を撮りに来てもらうときや、公開後に画面を見ながら直したいときも、近い方が動きやすい。

地域に事務所を置く会社の例を挙げておきます。
府中市緑町2丁目に事務所を構えるLAUNC株式会社の東京・府中オフィスは、府中市と、隣接する小金井市・国分寺市・国立市・日野市・多摩市・稲城市を対象にした地域向けのサービスを掲げています。
制作費の料金表は公開されていないので、条件を伝えて見積もりをもらう形になります。

予算が足りないとき、どこを削るのか

見積もりが予算に収まらないとき、何を削るかで後々の差が出ます。

削っても後から取り返せるのは、次のようなところです。

  • ページ数。まず3ページで始めて、必要になったら足していく形にできます
  • デザインのこだわり。動きのある表現や凝った装飾は、あとから追加できます
  • 写真の点数。全ページ分を一度に撮らず、看板になるページだけ撮影を入れる方法もあります

一方で、最初に削ると後で高くつきやすいのが、この3つです。

  • スマートフォンでの見え方。地域の店を探す人の多くはスマートフォンで見ています
  • 問い合わせや予約への導線。どのページからでもたどり着けるようになっているか
  • 自分で更新できる仕組み。ここを省くと、小さな修正のたびに費用と待ち時間が発生します

安く作ること自体は悪いことではありません。
ただ、安く作ったサイトに問い合わせが来ないとき、原因が金額なのか中身なのかは分けて考える必要があります。
作ったのに反応がない場合に何を見直すかは、別の記事で書く予定です。

費用を抑える方法として、補助金を思い浮かべる方もいると思います。
小規模事業者持続化補助金のように、販路を広げる取り組みの一部としてホームページの費用が対象になる制度はあります。

ただ、対象になる経費の範囲や上限は公募の回ごとに見直されていて、以前の条件がそのまま次の回に当てはまるとは限りません。
補助金を使う場合の進め方は別の記事で扱いますが、申請を考えるなら、必ずその時点の公募要領と、むさし府中商工会議所などの窓口で確認してください。

金額を比べる前に決めておくこと

見積もりを比べられる状態になるのは、頼む中身が決まってからです。

声をかける前に、少なくとも次の3つは決めておいてください。

  • 何ページ必要か。載せたい内容を書き出してみると、だいたい見えてきます
  • 原稿と写真を、自分で用意するか頼むか
  • 公開したあと、誰が更新するか

この3つが決まっていれば、どの会社にも同じ条件で見積もりを頼めます。
条件が揃っていない見積書を並べても、安いか高いかは判断できません。

ドメインとサーバーの料金は各社が公開しているので、そこだけは今日のうちに自分で確かめられます。
制作費の話に入る前に、公開後に毎年いくら出ていくのかを先に把握しておくと、予算の立て方が変わってくるはずです。


出典